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極限について
極限を習ったのですが、例えば
lim_[x->0] x = 0という式の0は、実際に本当の0なのか、それとも0に限りなく近い正の実数なのかどちらでしょうか。
lim_[x->0]という記号の意味としてはxを限りなく0に近づけるということですから、x /= 0 ですよね?仮に本当の0なのであれば、 f(x) = x の関数は
x = 0の時にしか f(x) = 0を取りませんから、矛盾していると思うのですが。一体どういうことなんでしょうか。どなたか説明していただきたいです。
回答
こんにちは。
よくある疑問です!しっかりとらえましょう。
疑問が、→と $lim$ の両方にあるようです。
最後の3行は$lim$の疑問のようです。
→の記号は=ではなく、あくまでもx≠0の状態で0に近づくということです。
あなたは「正の実数」と書いていますがそれは間違いで、正の方から0に近づくときの極限と負の方から0に近づくときの極限が一致しているときに→0と書きます。いずれ習いますが、正の方から近づけるときは→+0、負の方から近づけるときは→ー0と書きます。→3と書かれたら、→3+0と→3-0が等しい時に使えます。
$\lim_{x →0} \dfrac{x}{x}=1$ です。x=0のときは関数値はありません。xは0の値はとれません。ここで考えているxはx≠0です。でもx→0の極限値はあります。
$\lim_{x →+0} \dfrac{|x|}{x}=1,\lim_{x →-0} \dfrac{|x|}{x}=-1$ ですから、 $\lim_{x →0} \dfrac{|x|}{x}$は存在しません。
後半は$lim$についてのようです。
「 f(x) = x の関数は
x = 0の時にしか f(x) = 0を取りませんから矛盾している」と書いていますが、違います。
$lim$は関数値ではないです。f(x→0)みたいに考えないでね。$lim$は限りなく近づく値はこれこれです、という意味の記号です。$f(x)=x$ のとき、$\lim_{x →0} f(x)=0$ というのは、「xが(両側から)0に近づくと関数$f(x)=x$ のあたいは限りなく0に近づきますよ、と言っているだけで、x≠0なのに関数値が0か?というふうに考えてはいけないのです。
数学は記号の学問だと言われます。次々に新しい記号が出てきますが、最初に出てきたときに記号の意味するところを正確に頭に入れることがものすごく大切です。あなたのように疑問をしっかり持ってから解決すれば、あいまいな解釈ではなくなると思います。がんばってください。
これで大丈夫ですか?
わかったとか、このへんがまだよくわからんとか、コメント欄に返事を書いてください。それがないと、せっかく書いたものを読んでくれたのかも、役に立ったのかどうかも分かりませんので。よろしく。