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直線の方程式、3直線が一点で交わる時
数学IIBの青チャート(2021)の例題82の(2)で、「2直線の交点を通る直線の公式」「k
f+g=0」を使って解いたら、なかなか正しい答えになりません。この公式を使った解き方を教えていただきたいです。
また、この問題ではこの公式が使えない場合、その理由も教えていただけると幸いです。
回答
健五さん、こんにちは。初めての方ですね。よろしく!
もちろんこの手で解くことができますし、交点を求めないですむから案外いい方法です。
でも多くの人が引っかかるところがあるのです。あなたも引っかかりました!
2つの直線の式が同じ直線を表すからと言って、それぞれの係数を比較して同じはずだ、と考えるのは間違っているのです。
たとえば、$x-2y-5=0$ と $-2x+4y+10=0$ は、係数は異なりますが同じ直線です。
$ax+by+c=0$ と $dx+ey+f=0$ が同じ直線のときは、$\dfrac{a}{d}=\dfrac{b}{e}=\dfrac{c}{f}$ が成り立ちます。ですからこの問題でもそれをやってもできます。
でも、どれか1か所の係数が同じなら、たとえば$ax+by+c=0$ と $dx+by+f=0$ が同じ直線のときは、他の係数も同じになります。yの係数が等しいから $a=d,c=f$ がいえます。
さて、あなたのやり方ではこのへんを考えずに、同じ直線なら係数が同じはず。$3k-2=1$ とやってしまったのです。
この問題のやり方としては、どこかの係数をそろえてしまってから係数比較が楽です。
yの係数を1にそろえてしまいましょう。
$\dfrac{4k+1}{3k-2}x+y-\dfrac{24k-5}{3k-2}=0$
これならxの係数、定数項は同じはずです。
$\dfrac{4k+1}{3k-2}=a,-\dfrac{24k-5}{3k-2}=2$
$-\dfrac{24k-5}{3k-2}=2$ より $k=\dfrac{3}{10}$ 。
これを$\dfrac{4k+1}{3k-2}=a$に代入して$a=-2$
というわけです。
例題79の(2)でも、k=-5を使って直線の式を出すと、$-3x-6y+21=0$ が得られますが、これをー3で割って答になります。kの値を代入したからと言って、もっとも簡単な直線の式にはならないことの方が多いです。
ですから $(4k+1)x+(3k-2)y-(24k-5)=0$ が式の上で $ax+y+2=0$ と同じだと考えては間違い!
やってみたら、やっぱりこの問題に限っては交点を求めちゃった方が速いかな(笑)。でもkf+g=0の考えでもできますので自信を持って!
これで大丈夫ですか?
これを読んだら、わかったとか、まだこのへんがわからないとか、コメント欄に返事を書いてください。それがないと、せっかく書いたものを読んでくれたのかどうか、書いたものが役に立ったのかどうか、こちらではわかりませんので。よろしく。2回目以降も同様です。
丁寧に解説してくださってありがとうございます!!! 絶対自分では気づきませんでした! 現在浪人中で、分からないことを聞くような人が周りにいなかったので、本当にありがたいです!! 教えていただいたことを考慮して、もう一度「2直線の交点を通る直線の公式」を使って解いてみましたが、自分もこれは交点を求めた方が速いと思ったので、 係数比較になりそうな問題では交点を求める方法で解くようにします。 どのような問題で「2直線の交点を通る直線の公式」の解法を用いて、どのような問題で交点を求める解法を用いるのか、明確になったので本当に助かりました。 ありがとうございました!!!
そんなに言ってくれるとうれしいです。またどうぞ!