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複素数平面 ドモアブルの定理について
はじめまして。再受験のため高校数学を独学中の者です。よろしくお願いいたします。
数1.2は一通りおさらいし、
数3の学習を複素数平面から始めました。
(現役時代は複素数平面のなかった世代なので四苦八苦しております)
1のn乗根を求める部分で、
z^n=1から|z|^n=1
と始まりますが、この部分がなぜ成り立つのか、いきなりわかりません。
これまでにやった公式や定理を見返してみたのですが、あてはまるものを見つけられませんでした。
z^n=|z|^n
ということができれば、↑も成り立つと思ったのですが、
今度はなぜこれが成り立つのかがわかりません。
複素数の累乗と絶対値に関してというと、
|z|^2=zzバー
がありますが、↑にはzバーは出てきませんし
ドモアブルの定理には絶対値は出てこないし…と悩んでいます。
初歩的なことだとは思いますがご教授くだされば幸いです。
回答
Toshiakiさん、こんにちは。初めての方ですね。よろしく。
「あてはまるものを見つけられませんでした。」う~ん、直接この形ではなく「積の絶対値は絶対値の積」という形でどこかにあったはずですが(笑)。あと、「z^n=|z|^nということができれば」とありますが、それは無理。左辺は複素数、右辺は実数なので。
実は、$|z_1z_2|=|z_1|\cdot\ |z_2|$ が示せれば、$|z^n|=|z|^n$ は大丈夫ですよね。累乗って掛け算の繰り返しだから。
$|z_1z_2|=|z_1|\cdot\ |z_2|$ の証明
証明1.
$z_1=a+bi,z_2=c+di$ と置いたら、
$|z_1|=\sqrt{a^2+b^2},|z_2|=\sqrt{c^2+d^2}$ です。
また、$z_1z_2=(ac-bd)+(ad+bc)i$ になるので(計算はご自分で!)
$|z_1z_2|=\sqrt{(ac-bd)^2+(ad+bc)^2}=\sqrt{(a^2+b^2)(c^2+d^2)}=\sqrt{a^2+b^2}\sqrt{c^2+d^2}$
(これも計算はご自分でね)
よって$|z_1z_2|=|z_1|\cdot\ |z_2|$
証明2(こちらはもう簡単!)
$z_1=r_1(\cos\theta+i\sin \theta),z_2=r_2(\cos\varphi+i\sin\varphi)$
とおけば、$|z_1|=r_1,|z_2|=r_2$ 。
また、$z_1z_2=r_1r_2(\cos(\theta+\varphi)+i\sin(\theta+\varphi))$
なので、もちろん$|z_1z_2|=|z_1|\cdot\ |z_2|$ ですね。
(証明終わり)
これで、「積の絶対値は絶対値の積」がしめせたので、累乗でも大丈夫で、
$|z^n|=|z|^n$ が成り立ちます!
これで大丈夫ですか?
さて、$z^n=1$ より両辺の絶対値をとり
$|z^n|=|1|$
$|z|^n=1$
$|z|$ は実数だから $|z|=1$
となるのです。
これを読んだら、わかったとか、まだこのへんがわからないから説明してほしいとか、コメント欄に返事を書いてください。会話型を目指しています(笑)。コメントがないと、せっかく書いたものを読んでくれたのかどうか、書いたものが役に立ったのかどうか、こちらではわからないのです。よろしくお願いしますね。
再受験&独学、ともに大変ですが頑張ってください!
質問者です。アカウント名がgoogleの登録名になってしまうことを知り、あわてて別のアカウントでログインし直しました。改めましてよろしくお願いします。 くさぼうぼうさん、ありがとうございます。 両辺の絶対値をとり、からの部分で理解できました! |αβ|=|α||β|というのももちろん載っていました。n乗というので混乱してしまって、ここから着想できませんでした。 理解できると、そんなことに気づかなかったのか、と自分にビックリです(苦笑) 複素数の考え方というか、感覚がまだできていないような気がするので、何度も問題を解いて慣れるようにします。またお世話になるかもしれません。ありがとうございました。
少しはお役に立てたのかなぁ。またどうぞ!