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この問題の考え方について
写真の問題の(2)についてですが、解答の1行1行の操作(何をしているか)は理解できるのですが、これを初見で解くとなった時、例えば、
底の違うlogの方程式を解くときは「底をそろえる→真数に注目する」というように、解答の流れが掴めるのですが、この問題については「何でこのような手順を踏むのか」ということが理解できないです。(主に「解答の赤枠部分を用いる」発想はどのようにして浮かぶのかがわからないです。)この問題を解くとき、どのようにアプローチすればよいのでしょうか?ご回答おねがいします。
明治大学総合数理学部2019年
解答 URL:https://d.kuku.lu/gyfm7parx
補足:(1)は(2)の誘導になっていないので、(2)だけを載せます。
回答
あか 青さん、こんにちは。初めての方でしょうか?よろしく。
$s_x,s_y$ ともに正なので、この問題では、 $s_{xy}$ が正であればいいのですよね。
$\overline{x}=\overline{y}=0$ なので、
$s_{xy}=\dfrac{1}{3}\Big(x_1y_1+x_2y_2+x_3y_3\Big)$ が正であることがいえればいいです。
で、チェビシェフの不等式(https://manabitimes.jp/math/638)をご存じなら、そのまま当てはめて、
(チェ)$\dfrac{1}{3}\Big(x_1y_1+x_2y_2+x_3y_3\Big)\geqq \dfrac{1}{3}(x_1+x_2+x_3)\cdot \dfrac{1}{3}(y_1+y_2+y_3)$
また $x_1+x_2+x_3=0,y_1+y_2+y_3=0$ より
$\dfrac{1}{3}\Big(x_1y_1+x_2y_2+x_3y_3\Big)\geqq 0$
チェビシェフの不等式の等号成立条件は満たさないので
$\dfrac{1}{3}\Big(x_1y_1+x_2y_2+x_3y_3\Big)> 0$
これでいけますよ。チェビシェフの不等式は、相加相乗平均の関係、コーシー・シュワルツの不等式についで、有用なので、ぜひ使えた方がいいと思います。
しかし、その知識がないときは、その解答のような
$(x_2-x_1)(y_2-y_1)>0$ などからスタートするしかないですね。
わたしも、あれこれやって2$x_1y_1+2x_2y_2+x_1y_2+x_2y_1>0$ の正負を示そうとはしてみましたが、あまりいうまくいきませんでした。それで伝家の宝刀的に有名な不等式を使ってみました。
不等式の証明には定石はありますが、なかなかそれでは片付かないものもあるので、有用な定理っぽい公式は知っておいた方がいいかと思います。
これで大丈夫ですか?
これを読んだら、わかったとか、まだこのへんがわからないから説明してほしいとか、コメント欄に返事を書いてください。会話型を目指しています(笑)。コメントがないと、せっかく書いたものを読んでくれたのかどうか、書いたものが役に立ったのかどうか、こちらではわからないのです。コメント、よろしくお願いしますね。
はじめ誤答してしまったので消しました。こんどはどうでしょうか?
回答ありがとうございます。初見で解くにあたってチェビシェフの不等式を知らないと仮定して、手をごちゃごちゃ動かしても、 (x2-x1)(y2-y1)>0という形を作ることはできないと思いました。このような力をつけるには、類題に触れるしかないのでしょうか?それとも、基礎が固まっていないのでしょうか?
そうですね、この不等式の変形というか証明は知らないと浮かんできませんよね。