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数2B 複素数
係数が実数である2次式は複素数の範囲で常に1次式の積に因数分解できる
とはどういう意味ですか??
回答
佐さん、こんにちは。初めての方ですね。よろしく。
多項式の因数分解といえば、整数の世界での話でした。
でも、そんな制限は外して、有理数ならいいよ、というところまでは了解ですか?
たとえば $x^2-\frac{1}{6}x-\frac{1}{6}$ は 2次方程式として$x^2-\frac{1}{6}x-\frac{1}{6}=0$ を得と$x=\frac{1}{2},\frac{1}{3}$ がえられるので、
$x^2-\frac{1}{6}x-\frac{1}{6}=(x-\frac{1}{2})(x-\frac{1}{3})$ と因数分解できます。
2次式$x^2-2x-1$ も、2次方程式$x^2-2x-1=0$ の解が$x=1+\sqrt{2},1-\sqrt{2}$ なので、
$x^2-2x-1=\Big(x-(1+\sqrt{2})\Big)\Big(x-(1-\sqrt{2})\Big)=(x-1-\sqrt{2})(x-1+\sqrt{2}$ と因数分解されるのです。
ここまでは、実数の世界の話。
実数の世界までしか知らなかったときは、2次方程式 $x^2-2x+4=0$ は解がないので因数分解はできなかったのですが、複素数の世界まで知るようになると、その方程式も $x=1+\sqrt{3}i,1-\sqrt{3}i$ という2つの解を持つので、
2次式 $x^2-2x+4=0$ は $x^2-2x+4=\Big(x-(1+\sqrt{3}i)\Big)\Big(x-(1-\sqrt{3}i)\Big)=\Big(x-1-\sqrt{3}i\Big)\Big(x-1+\sqrt{3}i\Big)$
と因数分解されるのです。事実$\Big(x-1-\sqrt{3}i\Big)\Big(x-1+\sqrt{3}i\Big)$ を展開してみれば$x^2-2x+4$になりますので、因数分解は正しいことがわかります。
このように、2次方程式 $x^2+px+q=0$ は複素数の世界まで広がると必ず解を持ちますから、2次式 $x^2+px+q$ は因数分解できるのです。
なお、ここまでは2乗の係数が1の場合だけをやってきましたが、2乗の係数がaのときは全体をaでくくって、
$ax^2+bx+c=a(x^2+px+q)$ としてカッコの中を因数分解すればいいです。外に出したaは、中に入れたければうまいこと考えて入れてください。
また、係数が複素数であるような2次方程式になってしまうと、解の公式が使えず、簡単ではないですが、何らかの方法で解が求まるようなら、因数分解できますが。
これで大丈夫ですか?
これを読んだら、わかったとか、まだこのへんがわからないから説明してほしいとか、コメント欄に返事を書いてください。
返事がないと、せっかく書いたものを読んでくれたのかどうか、書いたものが役に立ったのかどうか、こちらではわからないのです。
コメントよろしくお願いしますね。