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f(f(x)) = x²-1 を満たす f(x)

    Shiraishi Maki (id: 1833) (2024年3月19日17:34)
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    もうすぐ中学1年生になる者です。独学で数学Ⅲを勉強しています。 「f(f(x)) = x²-1 を満たす f(x) を求めよ。」 という問題をふと思いついて, 色々試しましたが, f(x)を求めることができませんでした。どなたかこの問題を解ける人はいませんか。 私が試した方法を書いておきます。良ければ, これを参考にして, 何か別の解き方を探してみてください。(読まなくてもいいです。) 私が試した方法① f(x) を4次関数 g(x) = ax⁴+bx³+cx²+dx+e (a,b,c,d,e は実数の定数) を用いて近似する。 このとき g(g(x)) は 16次関数 となる。 g(g(x)) の4次項を A, 3次項を B, 2次項を C, 1次項を D, 定数項を E とすると A = 4a²e³+12abde²+3abe²+6ac²e²+12acd²e +2ace+ad⁴+ad+6b²de+3bc²e+3bcd²+2bcd+c³ B = 4abe³+12acde²+4ad³e+3b²e²+6bcde+2bce+bd³+bd+2c²d C = 4ace³+6ad²e²+3bce²+3bd²e+2c²e+cd²+cd D = 4ade³+3bde²+2cde+d² E = ae⁴+be³+ce²+de+e A = 0, B = 0, C = 1, D = 0, E = -1 を連立して解くと (a = (-3√5+7)/32, b = 0, c = -½, d = 0, e = √5+1) または (a = (3√5+7)/32, b = 0, c = -½, d = 0, e = -√5+1) または (他6個の解) これを g(x) = ax⁴+bx³+cx²+dx+e に代入する。 代入して, g(g(x)) をグラフ計算機で描くと, g(g(x)) は x²-1 に近いことがわかる。g(x) を∞次関数に近づければ, f(x) が求まる。しかし, g(x) が4次関数の場合では, (a, b, c, d, e) の解の個数が8個であるように, g(x) が∞次関数に近づくと, (a, b, c, d, e) の組の解の個数も∞個に近づき, 考えられるg(x)の方程式の個数も∞個になるので, この方法では求められない。 私が試した方法② f(f(x)) = x²-1 より, f(x)²-1 = f(f(f(x))) = f(x²-1) x²-1 = xとなるx の値は, x = (1±√5)/2 x = (1+√5)/2 のとき, f(x)²-1 = f(x) f(x) = (1±√5)/2 ∴f((1+√5)/2) = (1±√5)/2 同様にして, f((1-√5)/2) = (1±√5)/2 f(f(x)) = x²-1 より, (f(x)²-1)²-1 = f(f(f(f(f(x))))) = f((x²-1)²-1) (x²-1)²-1 = xとなるx の値は, -1, 0, (1±√5)/2 x = 0 のとき, (f(x)²-1)²-1 = f(x) f(x) = -1, 0, (1±√5)/2 のいずれか ∴f(0) = -1, 0, (1±√5)/2 のいずれか 同様にして, f(-1) = -1, 0, (1±√5)/2 のいずれか このようにして, f(x) = y となる(x,y)の組を無限に求めることができる。 この方法では, f(π) 等の x が超越数のときは求められない。また, x = (1+√5)/2 のとき考えられるf(x)の値は(1+√5)/2と(1-√5)/2つまり2個ある。このように, 考えられるf(x)の値が常に2個以上なので, この方法では求められない。

    回答

    綾野 穂香 (id: 2794) (2024年3月19日19:46)
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    方法②の考察を進めることによって、$f(f(x))=x^2-1$ を満たす $f(x)$ が存在$\textbf{\textrm{しない}}$ことを示すことができます。 $f(f(x))=x^2-1$ を満たす $f(x)$ が存在すると仮定すると、方法②の考察より $f(0)$ は $\displaystyle -1, \ 0, \ \frac{1 \pm \sqrt 5}{2}$ のいずれかです。$f(0)=-1$ のとき、$f(0)=f((-1)^2-1)=f(f(f(-1)))=f(f(f(f(0))))=f(f(0^2-1))=f(f(-1))=(-1)^2-1=0$ より矛盾します。$f(0)=0$ のとき、$f(0)=f(f(0))=-1$ より矛盾します。$\displaystyle f(0)=\frac{1 \pm \sqrt 5}{2}$ のとき、$f(0)$ が $f(0)=f(0)^2-1$ の解であることに着目すると、$f(f(0))=f(f(0)^2-1)=f(f(f(f(0))))=0$ である一方、$f(f(0))=-1$ であるため矛盾します。いずれの場合も矛盾が導出されるため、背理法より存在が否定されます。
    Shiraishi Maki (id: 1833) (2024年3月19日20:26)
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    f(x)が存在しないという発想は思いつきませんでした!こんなに早く疑問が解決して嬉しいです。ありがとうございます。

    sikabane 7 (id: 3505) (2024年9月8日15:58)
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    同じような問題について考えていたものです。 少々厳密性に欠ける可能性はありますが、ぜひ一読していただければ幸いです。 問題をもう少し一般化して、$f(f(x))=x^2+a$という問題について考えます。 ここで、表記の簡単のために、 $g(x)=x^2+a$ $h(n,x)=g(h(n-1,x))$ $h(0,x)=x$ という風な表記をできるようにしておきます。 $h(n,x)$という風に書かれているときは、$g(x)$をn回反復したものだということです。 さて、これを使って問題を考えます。まず、自然数$n,m$について、 $h(n+m,x)=h(n,h(m,x))$が成り立つことがわかると思います。 が、ここでちょっとずるいことをします。上の式が一般の有理数で成り立つと考えてしまうのです。すると、 $x^2+a=g(x)=h(1,x)=h(\frac{1}{2},h(\frac{1}{2},x))$ となりますから、明らかに、 $f(x)=h(\frac{1}{2},x)$だと分かります。 さて、次にもう一段階ずるいことをします。 $x=h(i(x),0)$をみたす$i(x)$が存在する、としてしまいます。$h(x,0)$に対する逆関数です。すると、 $h(\frac{1}{2},x)=h(\frac{1}{2},h(i(x),0))$ですから、 $h(n+m,x)=h(n,h(m,x))$を逆に用いて、 $h(\frac{1}{2},h(i(x),0))=h(\frac{1}{2}+i(x),0)=f(x)$と分かります。 さて、これによって、$f(x)$を考えるためには、 $h(x,0)$とその逆関数を考えればよいということが分かりました。 見やすさのために、$j(x)=h(x,0)$として、最初の定義に遡ると、$j(x)$は、 $j(x)=j(x)^2+a$ $j(0)=0$ を満たすような関数です。 さて、この関数は非負整数においての値が即座に求まりますが、 実はこの関数$j(x)$は$\frac{1}{4}<a$以外のときに少々複雑な挙動を示します。(マンデルブロ集合やロジスティック写像で調べていただければ深い理解が得られると思います。) 質問者様の仰る$a=-1$もその中に入っていて、実際に確かめてみると分かりますが、 そのときにはこの関数が$0,-1,0,-1,0,-1...$のように振動してしまい、上手く逆関数が定義できないわけです。 そんなわけで、$a=-1$の時には以前の回答者様が既に仰られているように、件の$f(x)$は存在できません。 が、ここで終わるのも味気ないので、$\frac{1}{4}<c$として続きを考えてみましょう。 実は、$\lim_{n \to \infty}\sqrt[2^n]{j(n)}$は収束します。この収束先を$c$としましょう。 すると、その定数$c$と、 $k(n,x)=\sqrt{k(x,n-1)-a}$ $k(0,x)=x$ $l(n,x)=k(x,n-1)^2+a$ $l(0,x)=x$ という関数を用いて、 $j(x)=\lim_{N \to \infty}k(N,(c^{2^{x+N}}))$ $i(x)=\lim_{N \to \infty}\log_{2}(\log_{c}(l(N,x)))-N$ と表せます。 証明自体はそこまで難しいものではありませんが、今回は省略させていただきます。(流石に長いので…) さて、元の話に戻りましょう! $f(x)=j(i(x)+\frac{1}{2})$ でしたから、先ほどの関数を代入しましょう。 $f(x)=\lim_{N \to \infty}k(N,(c^{2^{{\log_{2}(\log_{c}(l(N,x)))-N+\frac{1}{2}}+N}}))$ $=\lim_{N \to \infty}k(N,(l(N,x)^{2^{\frac{1}{2}}}))=\lim_{N \to \infty}k(N,l(N,x)^{\sqrt{2}})$ となります。 したがって、$\frac{1}{4}<a$なら、$f(x)$を求めることができました。
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