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d/dxの意味

    ほたるいか (id: 3274) (2024年6月22日22:42)
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    微分する時にd/dxをかけることで微分したことになるのはなぜですか? またこれは1/xをかけるのと同義なのですか? もし違うのであれば何が違うのか、dの本質の部分から教えていただければ幸いです。 よろしくお願いします。

    回答

    くさぼうぼう : (id: 1236) (2024年6月22日23:06)
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    ひがしたに ひかるさん、こんばんは。初めての方ですね。よろしく。 d/dxの意味は、微分を習い始めた時点と、だんだん先に進んでいろいろな計算をするときとは異なります。 まず初めにはΔy/Δxが出てきましたよね。ΔxやΔyは一つの記号で、Δとxを分けることはできません。Δxという2文字で「xの微小な変化量」という意味を持っています。これはちゃんとした分数です。xの微小変化量でyの変化量を割ったものです。これが平均変化率でしたね。 このxやyの微小変化を極々小さくしていった極限の状態をdで表わすことにして、dy/dxという記号を作りました。この時点ではこれはもう分数ではなく、一つの記号で、yの導関数とかyをxで微分した結果の関数という意味です。分母や分子があるわけではありません。 次には、dz/dxとかdS/drとか、いろいろな変数で微分することが出てきますが、これらから共通な部分d/d〇を取り出して意味を持たせ、「〇で微分する操作」という意味を付けました。もちろんこれは分数ではなく一つのまとまった記号です。dで約分なんてできません。分数じゃないんだから! $\dfrac{d}{dx}f(x)$ と書いたら、f(x)をxで微分しますよとか、微分した結果ですよとかいう意味になります。 合成関数の公式の証明だとか、置換積分などで出てきます。あなたが何年生なのか書いてないので(質問の際は書いてくださいね)そのあたりを説明しなければならないのかわかりません。いちおうここまでにしておきます。 「微分する時にd/dxをかけることで」ではありません。かけているのではありません。微分という操作をします、という記号です! もちろん約分した1/xをかけるわけではありません! これで大丈夫ですか?会話型を目指しています。これを読んだら、わかったとか、まだこのへんがわからないから説明してほしいとか、コメント欄に返事を書いて下さい。返事がないと、せっかく書いたものを読んでくれたのかどうか、書いたものが役に立ったのかどうか、こちらではわからないのです。コメント、よろしく。
    (追記: 2024年6月24日9:15)
    ほたるいかさん、こんにちは。コメント、拝見。 記号というのは、「この記号はこのように使って、こういう意味だと決めますよ」という決めから始まっています。そして数学界ではみんながそれを認めて同じ意味で使うことにしています。混乱を避けるためにね。 ①Δは「微小な変化量」という意味で使いますよ。決めました。ΔxはΔ×xではありません。Δxとまとまって意味を持ちます。Δとxはくっついていてこそ意味が生まれます。 ②dxやdyは、ΔxやΔyが限りなく小さくなった状態の量を表すことにしています。dxやdyそれだけでも意味があります。積分の最後にdxを付けますが、それは区分求積法が由来です。区分求積法で幅がΔxの細長い長方形の面積が $f(x+n\varDelta x)\varDelta x$ で、最後のΔxがdxになりました。それで積分の後ろにはdxがつくのです。 ③ただし、微分の記号として使うときは $\dfrac{dy}{dx}$ や $\dfrac{d}{dx}$ はそれ全体で意味を持っていて、分解するわけにはいきません。 $\dfrac{dy}{dx}$ という記号はそれ全体で「yをxで微分した結果の関数(導関数)」という意味ですし、 $\dfrac{d}{dx}$ は「次に書いてあるものをxで微分する」という意味をもっています。これも分解したり約分したりはできません。というかしちゃったら記号が壊れて意味がなくなります。 ④さいごの質問は $\dfrac{d}{dx}$ の意味をつかんだ上で、考えてください。距離xを時間tで微分したものが速度です。 速度= $\dfrac{d}{dt}x$ ←xをtで微分したという意味ですね。 加速度は速度を時間で微分したものですから、これまでの記号では 加速度=$\dfrac{d}{dt}\Big(\dfrac{d}{dt}x\Big)$ ですが、これを記号の発明家(?)が「$\dfrac{d}{dt}$を2回施しているのだから $\dfrac{d}{dt}\cdot \dfrac{d}{dt}x$ $=\Big(\dfrac{d}{dt} \Big)^2 x$ $=\dfrac{d^2}{(dt)^2} x$ $=\dfrac{d^2}{dt^2}x$
    ほたるいか (id: 3274) (2024年6月23日22:53)
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    くさぼうぼうさん、こんばんは。はじめまして。今回は丁寧に解説していただき本当にありがとうございます。返信が遅れて申し訳ありません。私は高校三年生で、今回は勉強中に出てきた疑問について質問させていただきました。  友達と置換積分の分野について勉強していたところ上記の疑問が出てきてしまい、ネットなどで調べても「そういうもの」という答えしか帰ってこず、なぜxで割ると微分したことになるんだ!とみんなで頭を抱えていたところでした。的確なご説明ありがとうございます。  つまりは、分数をかけているのではなくΣなどのような一つの表記の仕方、という認識でよろしかったでしょうか。  従兄弟に教えてもらい、Δは限りなく小さい1単位であるところまではわかったのですが「じゃあゼロじゃないなら約分しちゃっていいじゃん。Δどっから出てきたんだよ!」という疑問で止まってしまいました。分数じゃないから約分なんてしちゃいけなかったんですね…。 なんてわかりづらい表記だ!(;´д`)  ともかく、なぜ訳文されないのか、Δがどこから出てきたのかという疑問は晴れました。本当にありがとうございます。  もしよろしければ追加で質問をしたいのですが、おそらく近い分野のテキストで、「座標平面上を運動する点Pの時刻tにおける座標(x,y)がtの関数であるとき、加速度は『aベクトル=(d^2 x/dt^2,d^2 y/dt^2』」という文章がありました。くさぼうぼうさんの言うようにΔとxを切り離してはいけないのなら、このd^2(多分Δ^2と同じ)はどういった解釈をすればいいのでしょうか。Δ×Δ×xと考えてもいいのか、Δ^2はまた別の考え方をするのかを教えていただければ嬉しいです。 フルネームが表示されるのは少し恥ずかしかったので名前を変えました。すみません。

    くさぼうぼう : (id: 1236) (2024年6月24日9:19)
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    上の回答に追記しました。追記が1000文字の制限がかかっていて、それ以上入らなくなったので、続きはここに書きます。 (追記の続き) と表記することを提案し、みんなが賛同して使うようになりました。 dxは一つのものですからd²x²にはしません。 これでどうでしょうか。疑問はまたコメントでどうぞ。

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