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定積分の性質
赤線部のf(c)/2という部分がなぜf(c)とならずにf(c)/2となるのか教えていただきたいです。
赤線部の不等式を出すためにε-δ論法を使って赤線部を出していることはわかるのですが、
ε-δ論法の定義より、
任意のε>0に対してとあるδ>0が存在するとき、
0<|x-a|<δが|f(x)-f(a)|<ε
とあるように任意に指定したεが|f(x)-f(a)|より大きくなるので
同様にして、|f(x)-f(c)|<f(c)となるのではないのでしょうか。
お答えいただけると幸いです、よろしくお願いします。
回答
阪本 輝 さん、こんにちは。
cの近傍では $|f(x)-f(c)|$ をいくらでも0に近づけられるので、その不等式の右辺は実は何が来てもいいのです。
で、わざとらしく $\dfrac{f(c)}{2}$ にしたのは、一番最後の結論に合うようにしたものなのです。つまり、つじつま合わせです。
この問題を最初に証明するときは解答者だって $f(c)$ でやったのかもしれません。それで議論を進めると最後が $2f(c)\delta$ になっちゃって、それでもいいのですがかっこよく $f(c)\delta$ にしたいので、さかのぼってはじめの不等式の右辺を $\dfrac{f(c)}{2}$ にしたのです。
というわけで、 $\dfrac{f(c)}{2}$ でも $f(c)$ でもいいんです。はじめから $\dfrac{f(c)}{2}$ が気が付くものではないのです。やった結果、最後をきれいにしたいがために、前段階で工夫をした、というだけです。数学的な深い意味はありません。と思います(いちおう予防線を張っておく)。
これで大丈夫ですか?これを読んだらコメント欄に何か返事を書いてください。よろしく。
回答ありがとうございます。 大学数学を始めてからきれいにするためや、わかりやすくするためにつじつまを合わせて計算するということに何度も出会っていたのですがこれもその一つなのかとわかりとてもすっきりしました。 はじめはこの1/2はどこからきたのか不思議でならなかったのですが、これがつくだけで収まりが良くなるのであると嬉しい一工夫なのだなと感心しました。 わかりやすい説明本当にありがとうございます!!
そうですよね、εーδ法ではよくやりますよね。